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宇田川 昂
高分子論文集, 49(6), p.551 - 553, 1992/06
被引用回数:2 パーセンタイル:21.32(Polymer Science)繊維強化プラスチックの放射線劣化に及ぼす繊維の影響を2MVの電子線を用いて調べた。耐放射線性は、母材にビスフェノールA系エポキシを用いた積層板の三点曲げ強度から評価した。カーボン繊維積層板はガラス繊維積層板より、かなり高い耐放射線性を示した。カーボン繊維とガラス繊維充填材の間にある違いを調べるため、母材としてポリエチレンを用いてモデル化した積層板の吸収線量とゲル分率の関係を調べた。ゲルの生成はカーボン繊維を充填した場合に著しく遅かった。この結果から、カーボン繊維には母材樹脂に対する放射線保護作用があり、これが炭素繊維強化プラスチックに高い耐放射線性を与える主な原因となっていることが分った。
江草 茂則; 萩原 幸
Cryogenics, 26, p.417 - 422, 1986/00
被引用回数:12 パーセンタイル:67.76(Thermodynamics)合計10種類の有機複合材料を室温でCo-線を照射したのち、室温と77Kとで機械的性質の試験を行なった。Eガラス繊維クロスやアルミナ繊維で補強された複合材料の場合、その初期強度は77kでは室温と比較して約2倍にも増大した。しかし、カーボン繊維クロスで補強された複合材料の場合には、77Kでの初期強度は室温での値とほとんど同じかやや低い値を示した。一方、照射後の複合材料の機械的性質の劣化は、室温で試験された場合には潜伏線量領域が存在するなどゆるやかであるが、77K試験の場合には吸収線量とともに急激に劣化が観測されることが明らかになった。
宇田川 昂; 河西 俊一; 萩原 幸
EIM-85-156, p.31 - 39, 1985/00
複合材料に汎用される母材樹脂を用いたGFRPとCFRPの室温における耐放射線性を3点曲げ試験で評価、検討した。 FRPの耐放射線性は第1義的に母材の耐放射線性に支配される。また、母材と基材の接着系の耐放射線性の違いで、CFRPがGFRPより優れる。GFRPはアミノ基官能型の芳香族または脂肪族系シランカップリング処理による接着系の選択で、耐放射線性が向上する。さらに、放射線劣化したFRPの耐熱性は、100C付近の低い温度域で未照射時に比べて著しく低下する。
萩原 幸; 宇田川 昂; 河西 俊一; 江草 茂則; 武田 展雄
Journal of Nuclear Materials, 133-134, p.810 - 814, 1985/00
被引用回数:4 パーセンタイル:54.54(Materials Science, Multidisciplinary)この報告は耐放射線性の優れた有機複合材料を得る基礎研究として、室温照射(電子線3MeV,1.0Mrad/hr)210Mradまでの劣化挙動を3点曲げ試験、剪断試験、電子顕微鏡観察等により考察したものである。複合材料、ガラス/di-glyciohylether bisphenol-Aは少線量で強度低下を起し、マトリックス相に大小多数のボイド生成が認められた。劣化はマトリックスの放射線分解によると考えられる。ガラス/TGDDMでは3000Mradで強度が急激に低下した。電顕観察から充てん材-マトリックス界面の剥離が劣化の原因であることがわかった。なお、カーボン/TGDDMでは210Mrad照射後も強度の低下はみられず、また、ボイド生成、界面剥離等も認められなかった。以上の事実から、複合材料の耐放射線化には、耐放射線性の樹脂の選択と、界面の耐放射線化が重要であることを述べる。